『紙の動物園』(The Paper Menagerie)

ヒューゴー賞ネビュラ賞世界幻想文学大賞受賞という史上初の3冠!

という宣伝文句といくつかの書評につられて、この本を読んだのはたしか5月のころ。 初読で泣き、読み返してまた涙し、人に紹介しようとして言葉をつまらせ、今日また英語版を読んで感動してしまいました。

現代に生きる少なくない人間の葛藤と寂しさ、問題を描いているのに、物語全体は儚く美しいというところも完成度が高いです。

人間の気持ちに物語という翼を与え、届くべき場所まで遠く深くへ飛んで行かせること。 それが文芸のひとつの役割だと思っているので、面白さのなかに心をしっかり描けているこの作品はとても価値があると感じます。

おすすめです。

次は結縄読みます。(これはこれですごい話です)